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障害の果て
投稿日:2009年7月7日
その日、冒険者に応援を求めたあと、腹ごなしを兼ねた休憩からアルタイル(Altail)が光の道に戻ってくると、膨大に存在していた料理がほとんどなくなっていた。
アルタイルは光の道を走り続けた。
やがて、いすに座りながら眠っているベルガを見つける。
「ベルガ(Velga)!」
「う、うーん……。アルタイル?」
「やっと会えたね」
「やっぱり来てくれたのね! 待ってたらまた寝ちゃったみたい」
「それにしても、相変わらず冒険者の食欲はすごいな」
「私もそう思うわ。でも……」
「でも、なんだい?」
「でも、アルタイルが来てくれたことを素直に喜べないの。だって、修行と私そっちのけでどこかに行っていた理由をまだ聞いていないもの」
「ああ、それか。ベルガは最近の国王令を知っているかい?」
「知ってるわよ。それが何?」
「実は、秘宝を返却すれば報酬がもらえるらしいんだ。それをベルガにプレゼントしようと思ってたんだけど……。やっぱりまだまだ修行が足りなかったみたいだね」
「そうならそうと言ってくれればよかったのに」
「ベルガを驚かせたかったんだよ。最初からわかってたら驚かないだろ?」
「うん。でも、でも隠しごとや嘘は嫌よ。アルタイルを疑うなんていやだし」
二人は光の橋の上で語り続けた。
「もう、国王令なんてどうでもいいや。ぼくにはベルガの方がずっと大事だってのが死ぬほどわかったからね」
グレン(Glen)は二人に気づかれないような位置にいて一部始終を見守っていた。
「ようやく目が覚めたか。何が大事なのかがわかったようだな。だが……わしが若い時にこの状況になったら、アルタイルと同じ行動をとったかもしれんな。愛のため人を偽り、それが疑い、悲しみを生む……か……」
その後、グレンはアルタイルとベルガが付き合うのを認めることを伝えた。もう三度目だ。ただ、今回は、大好きな娘の願いを聞かないわけにはいかないというようなふりをしたのだが。
それから二人はどうなったか、って? もちろん、いまでも仲良くしています。
愛する人を護るため、『究極の小料理』実現のため、そして、強い意志を持つためにベルガの父親から毎日さらにしごかれる日々が続くことになりましたが……それはまた別のお話。
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